令和元年房総半島台風(2019年台風15号)
「強い」勢力で三浦半島を通過し、東京湾から千葉県に上陸した。コンパクトな台風であったが、中心構造を維持したまま関東を直撃した。
【東京電力の停電】
停電軒数 市町村別 塗り分け図 関東の沿岸部を中心に 停電の被害が発生した。 9日7時段階で約90万軒が 停電したとの報道も。 図にマウスを重ねると、 14日7時段階の 情報になります。 黒矢印は台風15号の経路 なお、 階級区分図の作成に 絶対的数値を用いるのは 不適切です。 左下に示した 図形表現図の方が 良いでしょう。 ※MANDARAで作成。 (MANDARA10.データ) ※停電軒数データは 東京電力パワーグリッド による。 |
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停電軒数 市町村別 図形表現図 停電軒数を 円の面積で表現したものです。 上の図とデータは一緒です 表現方法が違うと 見えてくるものが、 微妙に違ったりすることは よくあります。 台風経路の西側では、 停電の復旧が 早かったのですが、 台風経路の東側では、 復旧が遅れた様子が 見て取れます。 14日の停電状況について こまかくみていくと、 同じ千葉市内でも 経路西側の 花見川区や稲毛区、 美浜区では 停電が早く解消しましたが、 経路東側の 中央区、若葉区、緑区では 復旧が遅れた様子です。 |
【関東にとって最強クラスの台風】
気象庁による気象レーダー画像。台風の中心付近で強雨域がドーナツ状となっている。 東京に近づいた台風で、これほど中心構造がはっきりしているものは珍しい。 ※気象庁WEB「高解像度ナウキャスト」を動画加工 |
【記録的な暴風】
気象庁アメダス じっくり眺めていると、反時計回りの台風の渦巻が見えてきます。 ※気象庁WEB「アメダス風向風速」より |
【最大瞬間風速】
伊豆半島、神奈川東部?三浦半島、東京23区海沿い、千葉県などで 30m/sを超えた。特に東京湾岸で40m/s以上、千葉では57.5m/sに達した。 ※気象庁アメダスデータより作画、背景図は国土地理院50mメッシュ標高を利用 |
【各地の最大瞬間風速】赤太字は観測史上1位
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【最大瞬間風速と風向き】
地理院地図表示 右上の「機能」→「ツール」→「作図?ファイル」で、「アイコンラベルを表示」をONにすると情報が表示される。 KMLデータ ダウンロードしてクリックすると、GoogleEarthで表示可能 ※気象庁アメダスの観測データ、地理院地図の作図機能を利用 |
【局地天気図】
三浦半島通過時の中心気圧は960hPaであった。観音崎では2時55分に961hPaを観測している。 ※背景図は地理院地図(白地図) |
【海水温】
9月上旬は日本近海の表面海水温が一年で一番高い時期です。台風15号北上時には、さらに平年よりも高い状況でした。 網掛けは平年より1.5度以上高い海域です。モノクロ図なのは、月刊「地理」という雑誌に掲載する為に作成したことによります。 ※気象庁WEB「表面海水温」を画像を参照して作図 |